2018年12月10日
第30回模擬裁判を開催しました
12月8日、本学法学会は第30回模擬裁判を世田谷キャンパス多目的ホールで開催し、学生、教職員ら約450人が来場しました。今回のテーマは「特殊詐欺とだまされたふり作戦」。被害者の7割が高齢者といわれ、親族が被害に遭う可能性もある身近な犯罪にスポットをあてました。
開会のあいさつで法学部の中村達也学部長は「模擬裁判は法学部創設当時から行われている伝統ある行事。隔年で開催している来年の法律討論会では、ぜひ企画する側で関わってほしい」と呼びかけました。まず実行委員の学生が、刑法や裁判の流れ、今回の事件のあらすじと争点についてパワーポイントを使って説明しました。次に、事件のイメージ映像が流れた後、裁判所に見立てた壇上に、裁判官役、検察官役、弁護人役が登壇。会場後方の扉から被告人が登場し会場を通って被告人席に座るという演出の後、模擬裁判が開始されました。
模擬裁判では、裁判の流れに沿ってシナリオが作られており、冒頭手続から証拠調べ手続き、弁論手続まで本番さながらの雰囲気で進みました。パワーポイントによる解説もあり、刑法等をまだ勉強していない1年生にもわかりやすく進行しました。そして最後には実行委員で導き出した判決が言い渡されました。模擬裁判終了後に、今回の模擬裁判の担当教員である矢田陽一専任講師は「実行委員で考えた判決以外の意見もあると思う。これをきっかけに刑事系科目だけでなく、それ以外の法律にも興味を持つきっかけになればうれしい」と話しました。
模擬裁判は1968年以来、法律討論会と隔年で開催されており、学生らが裁判官、検察官、弁護人などの司法関係者や事件当事者を演じるなど実際の裁判過程を通して法の実践を学び、法的思考力を身に付けることを目的としています。 今回は7月に第1回の実行委員会を実施。9月から週1回集まり、教員や弁護士からアドバイスを受けながら、シナリオやパワーポイント、映像などを準備しました。
- あいさつをする中村法学部長
- 法律知識や本件あらすじなどを解説
- イメージ映像で内容を把握しやすく
- 裁判の流れもスライドでわかりやすく
- 模擬裁判の様子
- あいさつする矢田専任講師と演者の学生ら
- 満席となった会場
- 裁判のゆくえを熱心に見守る学生