2022年12月21日
「21世紀の日本音楽」テーマに21世紀アジア学研究所がシンポジウム
21世紀アジア学部附属の21世紀アジア学研究所は12月16日、「21世紀の日本音楽」をテーマに、講師にフェリス女学院大学名誉教授の秋岡陽氏、宮城道雄記念館資料室室長の千葉優子氏、筝と十七弦筝演奏家の市川慎氏を迎え、町田キャンパス30301教室でシンポジウムを開きました。「21世紀アジア学演習Ⅱ?Ⅳ(河先俊子ゼミ)」「キャリアデザイン2」を履修する同学部学生約200人が受講し、学外からの受講者にはオンライン配信も行われました。
秋岡氏は「日本の近代化と西洋音楽導入の軌跡」と題し、開国以降、日本人が受容した西洋音楽の形態(軍楽、讃美歌、唱歌)を解説するとともに、グローバル化とインターネットの普及が音楽に与えた影響を中心に論じました。千葉氏は「筝曲にみる国際化の流れ」と題し、「春の海」の作曲?演奏家として知られる宮城道雄が生きた時代背景と、西洋音楽の要素を取り入れ筝の改良にも取り組むなど邦楽の国際化につなげた足跡を宮城研究の第一人者ならではの視点で紹介。伝統と革新の融合、他者の価値を認める柔軟な発想の重要性を訴えました。市川氏は筝と十七弦筝の違いや曲の成り立ちを解説した後、3曲を披露。和洋を問わない弦楽器に共通する力強く繊細な音色で会場を魅了しました。
主催した同研究所所長の河先俊子教授は「出会いやきっかけはいつも身近にあるもの。本日の催しもその一つかもしれない。やりたいことに勇気をもって挑戦してほしい」と学生らに呼びかけ、シンポジウム開催の意義を述べました。
- フェリス女学院大学名誉教授の秋岡陽氏
- 宮城道雄記念館資料室室長の千葉優子氏
- 筝と十七弦筝演奏家の市川慎氏
- 21世紀アジア学研究所所長の河先俊子教授
- 教室に響く筝の音色に聞き入る学生ら
- 会場の様子