2022年08月19日
21世紀アジア学研究所 特別研究企画-第4回講演会-「育成年代スポーツの課題 スポーツ活動の位置づけとマネジメントのこれから」が開催されました
7月21日、21世紀アジア学研究所が主催する特別研究企画-第4回講演会-が、町田キャンパス30号館30201教室で開催されました。第4回目となる特別研究企画は、鈴木敦子准教授?佐藤研一教授を講演者として行われました。
はじめに、鈴木准教授による「育成年代スポーツの課題 スポーツ活動の位置づけとマネジメントのこれから」についての講演が行われました。
鈴木准教授は講演で、スポーツ活動を行う学生の生活や進路決定についてのさまざまな課題や問題意識から、スポーツ運営や選手の実態調査を目的とし、実際に足を運んだ全米トップの女子バレーボールクラブの事例および結果について述べました。「部活動」のみの一元化スタイルが一般的な日本と、「クラブ」と「部活」で所属を変えて試合出場機会が得られる二元化スタイルのアメリカとの違いや運営者、選手の競技に対する価値観や位置づけについて、鈴木准教授ならではの研究成果を発表しました。
さらに、日本で「2023年からの3年間を目途に、運動部活動の地域移行を段階的に実施すること」が正式に提言されたことについて言及し、学校環境から活動運営が民間に委ねられることにより、今後は、参考事例としたクラブのように、各スポーツ関連組織(団体)においては、明確な理念?方針の提示、選手?保護者には、理念?方針の理解と契約の締結が必要となってくる等の提言を示しました。
続いて第二講演者の佐藤教授から、鈴木准教授の講演内容を受けたかたちでの「『構想』との対話」に関する小講演がありました。
その後、講演者を囲み、参加者全員による座談会を実施しました。座談会では、鈴木准教授の講演内容を中心に、司会の中山雅之教授のもと質疑応答や意見交換が行われました。今後、「学校でのスポーツ活動(部活動)」から「学校ではないスポーツ活動(民間)」が主導になっていく流れの中で、日本をはじめとする21世紀のアジアにおける「育成年代スポーツ」のあり方に関して、参加した教員?学生による活発な意見交換がなされました。
- 講演する鈴木准教授