2023年12月18日
省エネリノベーション推進に期待~建築学系?朝吹研究室が産学連携研究でCO?削減を評価
本学理工学部建築学系の朝吹香菜子研究室では、建築における資源循環や建物の改修?解体に伴う環境負荷などの調査?評価をとおして脱炭素社会の実現に寄与する研究を行っています。
同研究室はこのほど東急不動産株式会社およびリノべる株式会社とともに、都内の賃貸マンションを対象に、リノベーション(改修)によるCO?排出量削減効果と廃棄物排出量削減効果を評価しました。その結果、既存建物を同規模の新築に建て替えた場合と比較し、既存建物の解体から建設段階において75%のCO?排出量と96%の廃棄物排出量を削減することを確認しました。また、リノベーションもしくは新築以後40年間のランニング(運用?改修)と解体段階の評価も実施。リノベーションは、新築建て替えに比べてCO?排出量が20%削減されることを確認しました。
今回の研究で、リノベーションによる長寿命化と省エネリノベーションが脱炭素社会における解決策、提案の一つとなり得ることが明らかになりました。今後も、プロジェクトを通してCO?削減量や廃棄物削減量の定量化、リノベーションが環境に与える影響を検証することにより、リノベーションによる循環型社会、脱炭素社会の実現に寄与するものと期待されています。
朝吹准教授は、「省エネリノベーションは、既存建物の躯体や一部の仕上げ?設備の再利用に加え、断熱性の強化や最新設備への更新によるCO?削減効果があるため、今後この取り組みが推進されていくことを期待したい」とコメントしています。
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