本学経営学会は6月26日、公益社団法人全国経理教育協会専務理事兼事務局長の中野貴元氏を講師に招き「粉飾決算の歴史~なぜ不正は繰り返されるのか」をテーマに講演会を開催しました。
中野氏は、利益調整と粉飾決算とを比較し、これらは会計基準の範囲内なのか範囲外なのかの違いであると解説しました。会計不正の歴史では、なぜ帳簿記録を行う必要があるのかという問題に関して西洋の文化的な背景を交えて解説し、実際に起こった会計不正とその防止策に関する歴史的な経緯を挙げ、その後21世紀以降の企業の会計不正に関する特徴について解説しました。
また、終盤には聴講した学生らに向け「簿記の学びの勧め」と題し、資格取得を推奨しました。中野氏は「即戦力になる安心材料として簿記の資格を取得しておくことで、心のゆとりも生まれると思う」と述べ、講演を締めくくりました。
講演後には質疑応答の時間が設けられ、実務で経験してきたことなどが質問されました。