2020年03月03日
文学部教員らが専門分野における「防災」をテーマに勉強会を実施
本学文学部人文学会は2月26日、世田谷キャンパス34号館B201号室で『地域?社会に貢献する「防災拠点大学」』と題して勉強会を開催し、文学部の教員ら約40人が出席しました。
勉強会では計8人の教員が、それぞれの専門分野で防災に関連したテーマで発表を行いました。
日本文学?文化コースからは松野彩准教授、濱中修教授、村田裕司教授、平浩一教授の4人が「日本文学と災害 ─火災?地震を中心に─」と題し、蜻蛉日記や平家物語、横光利一などそれぞれの専門分野において、防災がどのように扱われてきたかを発表しました。
次に、眞保昌弘准教授が震災時における文化財復旧を中心に現在の取り組みを紹介し、鈴木江理子教授は阪神?淡路大震災と東日本大震災における事例を挙げながら、多文化社会である日本の現在について論じました。
郡司菜津美講師と本間貴子講師は「災害弱者を知る」というテーマで発表し、災害時における“弱者”を定義づけるとともに、有事の際に彼らとどのようにして防災を進めていくかについて語りました。また、災害弱者の安全を守るためのワークをする時間なども設けられ、参加した教員らは実践的な学びを得ていました。
最後に磯谷達宏教授が「地域災害誌の理解にもとづく防災対応の重要性」と題して発表し、地理学と歴史学?文学の協働、そして地域災害誌の研究について述べ、文学部の立場を生かした防災研究教育について提言しました。
本学会では一つのテーマについて複数の学問領域から討議することで、研究の進歩?発展?連携協力を促進し、その成果の活用を図ることを目的として毎年このような勉強会やシンポジウムを開催しています。
- 各教員がスライドなどを使用しながら発表
- 「震災と“外国人”」をテーマに語る鈴木江理子教授
- ワークに取り組む教員ら